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2010年 07月 22日 ( 1 )

7月22日(木)

「×××が死んだよ」
私はたぶん息子に言う。今午後6時で会社からまもなく帰って来る時刻だ。
「ふうん」そんな風に答えるに決まっている。


「息子さんは何歳ですか?」
双子の妹さんの片方が私に聞いた。今日の午後、私たち3人は咽せるように暑い友人さんのアパートで遺品の形見分けをしていた。本当はそんなキレイごとでも無く、靴履きのままダニに刺されながらホコリと格闘していた。でもいい。


「25です」
私は「サトウのご飯」を20パック位、それと故人の部屋用に飾られたお葬式の花束を頂いて帰る事にしていた。他に書籍とCDもあった。私が最後にプレゼントした引き出しとケトルもその傍に置いた。それらは後日私が出向いてどうにかして家に運ぶ。で、どうしてサトウのご飯と花かと言うと、ご飯はネズミに狙われ易いし花は痛むからだ。でもいい。


私たち3人は共通していた。沢山の点で。
掃除が好きで得意だった。働き者だった。一人はホテルのベッドメーキングを職業にしていると言った。そして友人さん、彼女たちにとっては兄ちゃんが好きだった。とても大切でひどく好きだった。でもいい。


途中で位牌をローデスクに置いてくれた。線香を3本折りライターで火を着けた。


家に戻って、数時間が過ぎた。
私は叫んだ。ただ叫んだ。
「ごめんね!」
心から叫んだ。
「本当にごめん!」
全てが私のせいで起こった。