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UPSETな午後(1)

6月10日(金)

相当アホみたく聞こえると思うけれど昨日のチャリは勇気が要った。
走りながら考えた。今まで相手さんが生きていて「数分間でも会ってくれるかな」「いきなり怒るかな」「死んでしまってはいないかな」というスレスレのぶあつい感情たちに緊縛されて使った道を、あれ、いまもほとんど同じ種類の同じ締め付け加減の気持で走っているな、って。


なぜそこへわざわざ行ったかというと、数ヶ月前にある知人がこう言ったからだ。「昨日少し前に孤独死したXXさん(男)家の前をチャリで通ったら更地になっていた。悲しくて悲しくてその夜は夫の前で号泣した」それ以来、友人さんのアパートもきっと更地になってしまっているに違いない、と勝手に考え始めた。


だからマジ10ヶ月ぶりにその道をチャリったわけ。
去年の7月末に遺品整理をし郵便局往復を終え、大屋に2本の合い鍵を返してから、私は暗黙のうちに世田谷方面へのチャリでの外出はしないことに決めていたのだ。
(つづく)
by necojill | 2011-06-10 13:34 | 追悼 | Comments(0)