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ソウルの夜と朝(6)

8月14日(土)

今日と明日の宿はアンゴックにある「ソウルゲストハウス」、かなり歴史のある旧家を旅籠に改築してある興味深い場所だ。「このタイプの宿の第一号です」と主人のヒョワンさんが説明した。そのシングルルームはまるで宿坊のようだ。ソウルの夜と朝(6)_f0204425_23223994.jpgソウルの夜と朝(6)_f0204425_23232323.jpg中庭にサプサル犬という種類の韓国では希少な種類の犬が1匹おり、彼はその犬種の保全を自分の最後のミッションと決めている。ロビーで、そこは少し雑然としている、雑巾が散らかり床の間に椅子類が無く、ちょっと不思議な臭気もするが、60歳になるというその男と小一時間話した。ソウルの夜と朝(6)_f0204425_232096.jpg

お互いの出身、家族、仕事、趣味、政治や経済、文化。ほぼ正確な日本語を喋り、多少のガイジン訛りはあるが。北朝鮮問題について、南北分断の意味、敗戦後日本がなぜ関西と関東に二分されなかったか。もうじき彼のお嬢さんが見えるという。30歳で社長である、不動産関係のビジネスもこの二人は行っている。奥様は犬の世話とガーデニングもされるのだが、「遊んでいる」という表現で笑っていた。


かつて2年間筑波大学に国費留学していた彼、そして家族は、日本の愛好家である。将来クルマで日本を縦断する希望を持っている。この犬を連れてアニマルセラピーを目的に老人施設を回るという。「この種類の犬は日本でどうですかね?」と聞かれた。犬種に関する「悲しい歴史」、日本の朝鮮侵略時に毛皮にするために殺され絶滅危惧になった話を聞いた。その話も含めて伝えるとしたら、どちらかというと対象は未来の世代でもいいような気がする。


このアンゴック界隈でのマッサージ店の場所を教わったので、これからその風呂屋に行こうと思う。
(つづく)
by necojill | 2010-08-14 14:48 | | Comments(0)