人気ブログランキング |

「もう遅いさ」と彼は呟いた

12月7日(月)続

「もう遅い」
もう遅い、今となってはもう遅いさ、謎めいた意味合いをたっぷり塗り込めて彼は私に言った。夢の中でではなく、先週の金曜日の非常に短い私の訪問時間の中で、そう言った。いつものPCチェアに腰掛けた姿勢をしていた。それは一体どういう意味だったのだろう。そればかりが頭をよぎる。

「雑誌持ってく?」
「雑誌?」
笑って言った「エロ雑誌」
「いらない」私も笑った表情を向けた。もう少し多く。

「ねえ、もう私と××したいって言わなくなったね。すごく具合悪いからだね」

その後で言った。「もう遅いさ」と。

どういう意味だったのだろう。
もしかしたら。

あんたが来るのが遅かった。あんたが(昨日か一昨日に)スグに来て俺をキッチリ抱いてくれたらこんな風に悪くはならなかった。あんたは俺があんなに頻繁にメッセージを伝えたのに、上手く洗濯物の話にすり替えた。あんたは俺の電話の先っぽにぼんやり立っている知らない連中と同じだ。あんたは結局俺の何でもなかった。あんたは結局何もしてくれなかった。あんたはそうする余裕があるクセに、あんた一人くらい一生養ってあげるわ、とはとうとう言わなかった。あんたは世界一ケチで意地悪だ。しかもあんたはここに来るのが0.00048秒遅かったんだぜ。だから何もかも手遅れで、何もかももう遅過ぎたって訳だ。

という意味?

・・・どうしているのだろう。


私は昨夜知り合い8人で円卓を囲んでいた。
私は蛙の揚げ物をしゃぶり、蜆の醤油漬けをつついていた。会話の殆どは他意の無いものばかりだった。人と人が顔を合わせる事が素直な喜びであった。そこに私の存在の10パーセントがあり、その残りは別の場所に置いてあった。もし「昨夜」が「もう遅」過ぎた場合、私は冷静でいられるだろうか、今それを私自身の専用の神に相談している。
by necojill | 2009-12-07 04:04 | 書き残し | Comments(0)