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『野生生物保護学会』と私

11月9日(月)

この週末の2日間、東京であった大会に参加した。この事について、まったく何も書かないというのも? だし、まして暇つぶしという風な関わりでもないので。馴れ初めについて一言だけ。

この学会に最初に関わったきっかけを、当日配布されたアンケート用紙に記入する欄があった。そこに私は何ともキテレツな事を書いた。「忘れました」などと! 実際いま思い起こすと、それは私が社会人と通信の学部生を兼ねていた時期に、卒論のテーマについて、環境省の出先機関に勤務する知人に相談した時のことだった。類似の先行研究がありますよ、とその要旨集のコピーを私にくれたのだ。こんな学会がある、と知ったのがその時だった。まだ学会というそれ自体が身近でなかった。生まれて最初の研究経験、サルの農林業への被害の意識調査をまとめる前段であった。たぶん8年前くらい。

その方の勤務先は、環境省の北関東自然保護事務所というところで、私が応募して委嘱されていた日光パークボランティアの活動を本務として取りまとめてくれていた。そこへは数年間籍を置いていた。応募した動機とは、その地域のほ乳類の保全に関心を持っていたからであった。私が歳を食った学生という身分になるのとは、ほぼ同時だったと思う。

それまでは学会など、ずっと外側に位置しているようで、未経験の領域だった。しかしすぐに身近にもなった。その理由は簡単で、研究とはそもそも発表されてなんぼ、というものであるとわかったからだ。

学部の卒論に関しては何人かの人々に論文を配布したに留めたが、その後、マスターで拙論を2本仕上げ、気がつくと、血圧と血糖値を上昇させるオーラル発表や、悪夢の(寝ずの)推敲を重ねる投稿への試みなどをしていた。その辺り、華々しい失敗談は尽きない。

学会につながっていて何が成果かと言えば、自分の中で継続するテーマが漫然とでも保てる、というご利益がある。つまり自分が今まで何を見て、何を考え、何を伝え、これからもそれを継続して行くのだろうという微量の兆しを、人々の中でキャッチするのだ。他人の発表とかセッションや、ついでに料理と飲み物の時間にも。

でも、、、馴れ初めから書き出して、すんなり最近の話に移れないのは、現在が努力不足だから。Cop10あたりが旬なのだろうが、まだ遠くの景色としてしか見えていない。多くの「国民の皆様」だって充分そうなのだろうから、と妙に安心していたりする。
(つづく)
by necojill | 2009-11-09 09:37 | イベント | Comments(0)